はじめに:価格だけで選ばれていませんか?
「結局、値段の安さだけで選ばれてしまう」
「下請け扱いから抜け出したいけれど、どうすればいいのか分からない」
中小製造業の経営者や購買担当の方と話すと、このような声をよく耳にします。
確かに、多くの企業は「調達コスト」を意識します。
しかし大手メーカーで長年調達を経験してきた立場からお伝えすると、
実は「安さだけで取引先を選ぶ」ことはほとんどありません。
むしろ、調達担当者が本当に望んでいるのは──
「信頼できる会社と長く付き合うこと」。
では、下請けから脱却し「パートナー」として選ばれるためには、
どんな調達改善が必要なのでしょうか。
調達部門が本当に見ているポイント
価格以外に調達部門が注目しているのは、次のような要素です。
- 品質の安定性
不良率の低さはもちろん、トラブルが起きた際にどれだけ迅速に対応できるかも重要です。 - 納期の確実性
生産計画に合わせて安定的に供給できるかどうか。
納期の遅れは調達担当にとって最大のリスク要因です。 - 改善への姿勢
「もっと効率的にできませんか?」という相談に、
柔軟に工夫してくれる会社は高く評価されます。 - コミュニケーション力
何かあったときに気軽に相談できる関係性を築けているか。
調達部門は“安心感”を重視します。
調達改善とは、この総合的な信頼を積み上げる活動でもあるのです。
下請けからパートナーへ変わる3つの調達改善
① 提案型の姿勢を持つ
「言われた通りに納める」だけでは下請けのまま。
例えば──
- 「材料を変えればコストを5%下げられます」
- 「検査工程を工夫すれば品質が安定します」
こうした改善提案は調達部門にとって非常にありがたく、
価格競争ではなく“知恵で選ばれる存在”になれます。
② 情報をオープンにする
調達担当は、サプライヤーがどのように工程や在庫を管理しているか気にしています。
- 工程の見える化
- 在庫状況の共有
- 進捗のタイムリーな報告
これらを積極的に発信することで「安心して任せられる会社」として信頼が高まります。
③ 小さな改善を積み重ねる
「不良率を0.1%下げました」
「納期遅れゼロを3か月続けました」
こうした小さな改善の積み重ねは、確実に評価に直結します。
大規模な投資をしなくても、日常の改善が“改善意欲のある会社”としてのブランドを築きます。
実際の事例:値段頼みから「最初に相談される会社」へ
ある部品メーカーは、以前は「安さだけ」で評価されていました。
毎年の価格交渉で疲弊し、先行きに不安を感じていました。
そこで社内で改善ミーティングを重ね、得意先に「こういう改善を進めています」
と定期的に情報を提供。
半年後には「困ったときに最初に相談される会社」に変わり、
単なる下請けではなく“パートナー扱い”を受けるようになったのです。
調達部門としても、単なる下請けより「一緒に課題を解決できる会社」と取引を続けたいのです。
中小企業がぶつかる壁とその乗り越え方
もちろん、大企業の取り組みをそのまま真似するのは難しい場合もあります。
- 人員やリソースの不足
- 専門知識の限界
- サプライヤーとの力関係
これらの壁があるのも事実です。
だからこそ、RE:GENのような外部パートナーが伴走する意義があります。
現場に入り込み、一緒に改善を実行することで、
限られたリソースでも成果を出せる仕組みを作れるのです。
まとめ:信頼される調達改善で未来を切り開く
下請けからパートナーへ変わるために必要なのは、価格競争だけではありません。
- 提案型の姿勢を持つ
- 情報をオープンにする
- 小さな改善を積み重ねる
この3つを実践することが、得意先から選ばれるための調達改善の第一歩です。
調達は会社にとって隠れた武器。
今こそ「下請け」から一歩踏み出し、
「パートナー」として信頼を勝ち取るタイミングではないでしょうか。
RE:GENは、その歩みを現場で共に進める存在です。
「ちょっと話を聞いてみたい」でも大歓迎です。
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