RE:GENが調達実務まで担い、納期遅延と信用失墜を防いだF社様の事例
機械組立を手がけるF社様で、納期直前に主要部品が調達できなくなるトラブルが発生しました。
既存サプライヤーから届いた回答は、
指定納期には対応できない
というものでした。
その部品が届かなければ、組立は完了しません。
顧客への納品も遅れます。
納期遅延は、単に予定が数日ずれるという問題ではありません。
顧客側の生産計画を止め、緊急輸送や代替作業を発生させ、場合によっては補償や受注キャンセルへ発展する可能性もあります。
F社様の購買担当者も代替先を探しましたが、短納期で対応できる会社を見つけられず、社内でのリカバリーは限界に達していました。
そこで、RE:GENへ緊急の相談が寄せられました。
問題は、部品が見つからないことだけではなかった
この時点で必要だったのは、新しいサプライヤーを紹介することだけではありませんでした。
仮に加工できる会社が見つかっても、
- 図面や仕様を正しく理解できるか
- 必要な材料を確保できるか
- 指定品質を満たせるか
- 現実的な日程で製作できるか
- 検査と輸送まで含めて間に合うか
を短時間で確認しなければなりません。
さらに、初めて取引する会社であれば、与信、発注条件、支払い、責任範囲などの整理も必要です。
通常の新規サプライヤー開拓なら、調査、見積もり、試作、評価を経て慎重に進めます。
しかし今回は、時間がありませんでした。
品質を守りながら、通常より短い時間で判断と実行を重ねる必要がありました。
RE:GENが取った三つの対応
RE:GENは、助言だけで終わらず、部品の確保と納入まで実務に入りました。
1.対応可能なサプライヤーを即日で絞り込む
まず、これまでの調達経験とサプライヤーネットワークから、対象部品に対応できる可能性のある会社を抽出しました。
単に「加工できますか」と一斉に問い合わせたのではありません。
- 保有設備
- 得意とする材質・加工
- 過去の対応実績
- 現在の負荷状況
- 短納期品への対応力
- 品質保証体制
を踏まえ、現実的に対応可能な候補へ絞りました。
そのうえで図面と必要条件を共有し、材料の入手状況、加工日数、検査、出荷までの予定を確認しました。
2.RE:GENが発注・調達を担う
今回は、F社様が新規取引の手続きを行っている時間もありませんでした。
そこでRE:GENが発注と購入を担い、部品を確保しました。
これはRE:GENの通常サービスではありません。
しかし、相談だけを行い、
あとはF社様で発注してください
と返していては、納期に間に合わない可能性がありました。
顧客の信用を守るために、その時点で必要な役割を判断し、調達実務まで踏み込みました。
ただし、緊急時であっても品質確認を省いたわけではありません。
仕様、加工条件、検査内容、納入日を関係者間で確認し、実行可能な計画へ落とし込みました。
3.F社様が顧客へ説明できる状態をつくる
緊急対応では、部品を間に合わせることと同時に、顧客への説明も重要です。
状況が見えないままでは、顧客の不安は大きくなります。
そこで、
- 何が起きたのか
- 現在どこまで対応できているのか
- 代替部品はいつ完成するのか
- 品質をどのように確認するのか
- 納品予定に影響があるのか
を整理しました。
F社様が根拠を持って顧客へ説明できる状態を整えることで、問題を隠すのではなく、対応状況を正しく伝えられるようにしました。
結果――納期遅延を発生させず、顧客への供給を維持
サプライヤーの選定、発注、加工、検査、輸送を短期間でつなぎ、必要な部品を確保しました。
その結果、F社様は顧客への納期を守ることができました。
今回の成果は、部品を一つ間に合わせたことだけではありません。
納期遅延によって発生する可能性があった、
- 顧客の生産計画への影響
- 特急対応や追加輸送
- 補償やキャンセル
- 今後の受注への悪影響
- 顧客からの信用低下
を回避できたことにあります。
調達トラブルの損失は、購入価格だけでは測れません。
部品が届かないことで、その先にある生産、売上、顧客関係まで影響を受けます。
緊急対応を、一度限りで終わらせない
部品を間に合わせれば、その場の問題は解決します。
しかし、元の調達構造が変わらなければ、同じことが再び起こる可能性があります。
そこでF社様には、今回の対応をもとに、緊急時の代替ルートを整理していただきました。
- 一社に依存している重要部品
- 代替加工が可能なサプライヤー
- 代替材料や代替工法の可能性
- 緊急時の連絡先
- 図面や仕様の保管場所
- 社内外の判断責任者
- 顧客への連絡手順
などを確認し、平時から備える対象を明確にしました。
本当の調達リスク対策は、トラブルが起きてから走り回ることではありません。
止まったときに、どのルートへ切り替えるかを平時に決めておくことです。
なぜ購買担当者だけでは対応しきれなかったのか
今回、F社様の購買担当者に能力がなかったわけではありません。
日常の発注、価格交渉、納期管理を行いながら、突然発生したトラブルに対応できる候補をゼロから探すには限界があります。
特に、緊急時には、
- 加工方法を理解する知識
- 候補先へすぐ連絡できる関係
- 相手の実力を短時間で判断する経験
- 品質と納期のリスクを見極める力
- 社内外を動かす調整力
が同時に求められます。
一人の担当者へすべてを背負わせるのではなく、外部の知見やネットワークを必要な場面で使うことも、会社としてのリスク管理です。
RE:GENの視点――支援の範囲より、顧客に必要な役割を見る
RE:GENの通常業務は、調達の現状把握、課題整理、仕入先開拓、原価改善、業務の仕組み化などです。
購買代行を主業務としているわけではありません。
それでも今回は、相談や助言だけでは顧客の納期を守れないと判断し、調達実務まで担いました。
ただし、これは、
依頼されたことなら何でも代わりに行う
という意味ではありません。
その時点で顧客の事業を守るために何が必要かを見極め、RE:GENが担うべき役割を判断したということです。
現場では、計画どおりに進まないことがあります。
そのときに必要なのは、きれいな改善提案書だけではありません。
状況を理解し、関係者をつなぎ、必要な行動を実行する力です。
まとめ――調達の危機は、部品が止まる前に始まっている
今回の事例では、主要部品の供給が止まりかけたF社様に対し、RE:GENが代替サプライヤーの選定から発注・調達までを担いました。
その結果、顧客への納期遅延を防ぎ、取引上の信用を守ることができました。
しかし、この事例から本当に学ぶべきことは、
緊急時でも何とかなる
ということではありません。
一社依存の部品。
代替先の決まっていない部品。
図面や仕様を担当者しか把握していない品目。
こうした状態を放置している時点で、調達リスクはすでに始まっています。
トラブルが起きてから代替先を探すのではなく、平時に供給ルートと判断手順を準備する。
それが、顧客の納期と会社の信用を守る調達です。
RE:GENは、30年以上の調達経験をもとに、中小製造業の調達リスクの可視化、代替サプライヤーの調査、緊急時の対応手順づくりを支援しています。
「一社に依存している重要部品がある」
「主要仕入先が止まったときの代替策がない」
「社内だけでは緊急調達に対応できない」
そのような課題があれば、何かが止まる前に、現在の供給ルートから一緒に確認します。
「ちょっと話を聞いてみたい」でも大歓迎です。
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