はじめに:見えにくい経費こそ「未来の成長」に変えよう
前編では、出張費や残業代を「ただ削るもの」ではなく「未来の利益を生むための投資」として見る考え方をお伝えしました。後編では、さらに「効果が見えにくい」と感じがちな展示会、接待費、広告費について、どう「費用対効果(コスパ)」の目で判断すれば良いかを解説します。
これらの費用は「どれだけ効果があったか数字で示しにくい」という理由で、すぐに減らされたり、逆に効果がわからないまま使い続けられたりしがちです。
しかし、実はこれこそが「未来の成長」を切り開くための大切な「投資」になり得るのです。RE:GENは、「会社のムダを見つけるプロ」としての視点から、これらの費用の見極め方を分かりやすくお伝えします。
展示会──「名刺の数」ではなく「儲け」で成果を測るイベント投資
「とりあえず出展してみよう」「名刺はたくさん交換できたけど…」。展示会は、お金がかかる割に「結局どうだったの?」となりやすい代表的な例です。RE:GENは、これを「お祭りイベント」ではなく、「どれだけ儲けに繋がったかを測る、計画的な営業投資」として考えます。
1. 「名刺何枚」より「商談何件」で測る
• よくある間違い: 「名刺をたくさん集めること」が目的になってしまう。
• RE:GEN流: 展示会にかかった全部の費用(ブース代、運送費、人件費など)を計算し、そこから「具体的な商談につながった件数」で割って、「1件の商談を生むのにいくらかかったか」という数字を出します。
• 例えば: 300万円かけて30件の商談が生まれたなら、1件あたり10万円。この金額が、自社にとって妥当かどうかをチェックします。
• プロの視点: 展示会のブース作りや景品の準備などにかかる費用も、ムダがないか「一番安くて良いもの」を探すことで、この「1件の商談を生む費用」をもっと安くできます。
2. 「成功シナリオ」を事前に決めて、終わったら答え合わせ
• よくある間違い: 参加するだけで、具体的な目標がない。
• RE:GEN流: 出展する前に、「何件の商談を〇〇万円の利益に繋げるか」という具体的な「成功の計画(目標)」を立てます。
• 改善のヒント: 展示会が終わったら、この計画通りになったかをしっかり確認し、どこが良かったか、どこが悪かったかを次に活かします。
ただ名刺を集めるだけでなく、その名刺からどれだけ次のステップに進んだかを重視すれば、展示会はもっと効果的な営業の道具になります。
接待費──「人脈づくり」を「利益に繋がる関係」に変える投資
接待費は「付き合いだから仕方ない」と、最も削減しにくいと思われがちです。しかし、これも「ただのお付き合い」ではなく、「未来の利益に繋がる大切な人脈を作るための計画的な投資」として捉え直すことで、その価値を最大限に引き出せます。
1. 「儲け」と連動させてルールを決める
• よくある間違い: 何となく、ずるずると使い続けてしまう。
• RE:GEN流: 接待費を「どれだけ会社に利益をもたらすか」という視点で評価します。例えば、お客様との関係を深めて「もっと買ってもらう」「新しいお客様を紹介してもらう」「市場の貴重な情報を聞かせてもらう」といった具体的な「目標」を決めます。
• ルール作りの例:
• 「会社の営業利益の〇%まで」という上限を決めることで、使いすぎを防ぎます。
• 接待後は、「この接待で、案件がどれくらい進んだか」「どんな役に立つ情報が聞けたか」といった具体的な成果を報告するルールを作ります。
• プロの視点: 接待する場所選びでも、ただ豪華なだけでなく、相手に本当に喜んでもらえて、会社の目的にも合うお店やサービスを、ムダなく選ぶ(これも「仕入れ」の視点です)ことが重要です。
2. 「関係性」を会社の財産として記録する
• よくある間違い: 個人の「良好な関係」で終わり、会社全体で共有・活用しない。
• RE:GEN流: 接待で築いた人脈を「会社の財産(関係性資産)」と考え、どんな人と会って、何の話をし、次に何をすべきかを記録します。これにより、誰が、誰と、どんな目的で、どれくらい会社に役立ったのかを「見える化」し、人脈づくりも会社の投資としてきちんと評価できるようにします。
広告費──「なんとなく」から「狙って儲ける」ための投資
広告や宣伝活動も「効果が見えない」「とりあえず予算を使い切る」という状態がよく見られます。
しかし、近年はインターネット広告やSNSを使うことで、「どれくらい効果があったか」を驚くほど正確に測れるようになっています。
1. 「1件の問い合わせにいくらかかったか」をしっかり追う
• よくある間違い: 広告を出しただけで満足し、その後の効果を調べない。
• RE:GEN流: 広告にかかった費用全部を「広告から来た問い合わせや見込み客の数」で割り、「1件の問い合わせを得るのにいくらかかったか(CPA)」という数字を出します。
• 例えば: 50万円かけて20件の問い合わせがあったなら、CPAは2.5万円。この金額でちゃんと利益が出るのか、目標のCPAを達成しているのかを常に確認します。
• プロの視点: 広告を出してくれる会社選びや、広告を載せる場所を決める時にも、ただ「良さそう」ではなく、過去の実績や「これくらいの問い合わせは保証できます」という数字の約束を求め、会社にとって最も効果的なパートナーを「仕入れる」視点を持てます。
2. 中小企業こそ「ピンポイント広告」と「効果測定」で勝つ
• よくある間違い: 大企業と同じように「広く浅く」広告を出して、お金を使いすぎてしまう。
• RE:GEN流: 少ない予算で一番効果を出すために、インターネット広告やSNS広告で「自社のお客様になりそうな人(ターゲット)に絞って広告を出す」ことと、「広告の効果を細かくチェックし続ける」ことを徹底します。誰に、どんなメッセージが響き、どこから問い合わせがあったのかを「見える化」し、常に改善を続けます。
経費の本質──「申請・承認」を「未来の成長会議」に変える文化
最終的に最も大切なのは、会社全体で「経費はすべて『未来の利益を生むための投資』として『費用対効果(コスパ)』で考える」という文化を根付かせることです。
• 出張費: 「どれくらい儲かるかの見込み」で判断する「計画的な出張」へ
• 接待費: 「会社の財産になる人脈作り」のための「計画的な投資」へ
• 展示会: 「何件の商談が生まれたか」で成果を測る「計画的な営業投資」へ
• 広告費: 「問い合わせ1件の費用」を追跡する「狙いを定めた集客投資」へ
つまり、経費の申請や承認は、単に「お金を使っても良いか」をチェックする作業ではありません。それは、「このお金が、会社の未来の利益をどれだけ増やしてくれるか」を真剣に話し合う「未来への成長会議」であるべきなのです。
この文化が会社に浸透すれば、ムダは自然になくなり、本当に大切な活動にお金が使われるようになり、会社はどんどん成長していきます。
後編まとめ
経費削減の本質は「ただ切り詰めること」ではありません。
効果が見えにくい間接費を「未来の利益を生む大切な投資」としてしっかり評価し直すことが、会社を強くし、成長させるための最初のステップです。
RE:GENは、長年培ってきた「会社のムダを見つけるプロ」としての知恵と、コスト構造を細かく分析する専門技術で、こうした経費の「未来への投資判断」を一緒に考え、会社の利益を増やすお手伝いをしています。
「うちの会社の経費も、もっと賢い投資に変えたい」「効果が見えにくい経費の判断基準をはっきりさせたい」と思われた方は、ぜひお気軽にご相談ください。RE:GENが、貴社の「未来への成長」を強力にサポートします。
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