展示会で差をつける!調達のプロが教える、バイヤーに「刺さる」展示会の鉄則
展示会シーズンになると、各社が趣向を凝らしたブースを出展します。
しかし、多額の費用を投じても「期待した成果が得られなかった」という声を耳にするのも事実です。
その理由はシンプル。多くのブースが 「自社のすごい技術」 を一方的にアピールするばかりで、「バイヤーが何に困っていて、何を探しているか」 という視点が欠けているからです。
私たちRE:GENは、元バイヤーとして数えきれないほどの展示会を歩いてきました。だからこそ伝えられる「バイヤーに刺さる展示会の鉄則」をご紹介します。
鉄則1:製品ではなく「課題解決」を展示する
バイヤーが展示会に来る理由は、新技術を見るためだけではありません。
彼らの頭の中には常に、
- 「もっとコストを下げたい」
- 「今のサプライヤーは品質が不安定」
- 「納期を短縮できる代替先はないか」
といった切実な課題があります。
にもかかわらず、「最新の精密加工技術です!」と技術を自慢するだけでは、バイヤーの心は動きません。
- ❌ 悪い例:「ミクロン単位の精度を実現しました」
- ✅ 良い例:「この部品を20%軽量化。結果的に製品コスト削減に直結します」
ブースに掲げる一言は、“技術のすごさ”ではなく“解決できる課題” にしましょう。
鉄則2:言葉ではなく「体感」させる実演を
バイヤーは、言葉だけでは真価を判断できません。
- ❌ 悪い例:「当社の独自素材は耐久性に優れています」
- ✅ 良い例:
- 一般素材と並べ、ハンマーで叩いて違いを実演する
- 部品を実際に持ってもらい、重さの差を体感させる
- 加工前後のサンプルを並べて一目で効果を示す
五感に訴える体感型展示こそ、数百のブースを見て回るバイヤーの記憶に強く残ります。
鉄則3:営業ではなく「コンサルタント」になる
展示会の会場で、長々と自社説明を聞きたがるバイヤーはほとんどいません。
重要なのは、話しかけた瞬間に「この会社は自分の課題を理解してくれそうだ」と感じてもらうことです。
- ❌ 悪い例:「当社の強みは…」と延々と説明する
- ✅ 良い例:「コスト面で課題はありませんか?」「納期でお困りではないですか?」と、相手から会話を始める
展示会で求められるのは、営業マンではなく、課題を一緒に解く“コンサルタント” の姿勢なのです。
調達のプロが見る展示会と、RE:GENの役割
私たちRE:GENは、もともと「展示会で口説かれる側」でした。
だからこそ「何が刺さるか」を肌で知っています。
成果を出す企業は例外なく、“バイヤー視点” を持って展示に臨んでいます。
これは単なる展示会テクニックではなく、調達という活動の本質そのものです。
あなたの技術を「刺さる武器」に変える。そのお手伝いを、私たちは全力でサポートします。
余談:展示会後の「来場お礼メール」で差がつく
展示会での成果は、当日のブース対応だけで終わりません。
その後に送る 「来場お礼メール」 が、商談化の大きな分かれ道になります。
ところが、最近はほぼ全社が同じようにお礼メールを送ってくるため、バイヤーの受信箱では埋もれてしまうのが実情です。
では、どうすれば記憶に残る一通になるのでしょうか?
差がつく3つの工夫
- 会話の一言を拾う
「昨日は〇〇のコスト改善について具体的にご相談いただき、ありがとうございました」
——この一文だけで「ちゃんと話を聞いていた会社」と印象に残ります。 - 相手目線の“次の一歩”を提示する
「ご関心をいただいた△△の件、簡単な事例資料を添付しました」
御礼で終わらせず、“次の行動”を誘発することが重要です。 - 短く・明快に
展示会直後はメールラッシュで埋まります。長文ではなく、要点が一目でわかる文面の方が読まれやすいのです。
「送ること」が目的になりがちな来場お礼メール。
しかし本当の目的は、展示会で生まれたご縁を“次のアクション”に育てることです。
元バイヤーとして言えるのは、この一工夫があるかどうかで成果は大きく変わるということ。
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